大使挨拶

在カザフスタン特命全権大使

原田有造


 

 2010年9月末にカザフスタンの首都アスタナに赴任しました。


 カザフスタンは,1991年末に旧ソ連から独立した若い国ですが,その歴史は古く,豊かな自然と多様な文化に恵まれた多民族国家です。また,日本の7倍という広大な国土を持ち,石油やウラン,レアメタル,レアアース等の豊富な天然資源に恵まれ,近年の急速な経済成長により国力を増しており,2010年には旧ソ連諸国としては初めてOSCE(欧州安全保障協力機構)議長国を務める等,国際社会の関心を集めています。


 我が国とカザフスタンとの関係は,様々な分野で着実に発展しています。2006年には小泉総理がカザフスタンを訪問しました。2008年6月には,ナザルバエフ大統領が9年ぶりに訪日し,友好と協力関係の強化を目指す共同声明が署名され,資源大国カザフスタンと高い技術力を有する我が国との互恵的・相互補完的な協力の発展に向けた大きな前進が見られました。また,2010年には両国外相の相互訪問が実現する等,近年二国間関係に弾みがつきつつあります。大使として,日本文化の紹介や我が国の広報を通じた対日理解の促進に努めるとともに,カザフスタン進出日系企業への必要な支援を行う等,二国間関係の発展に向け尽力していく所存です。

 

 また,在留邦人および邦人旅行者の皆様が安全に当国に滞在・旅行されることは,私にとり最大の関心事です。幸いなことに,これまでカザフスタンでは特に大規模な事件・事故は発生していませんが,邦人が強盗等凶悪事件の被害者となった事例は数件報告されております。当ホームページの「安全情報」を随時御覧頂き,ご自身とご家族の安全確保に十分ご注意下さいますようお願い致します。

 

2010年10月

在カザフスタン特命全権大使
原田有造